本研究では、私立の通信制高校において、学校に安心感や居心地の良さというコンサマトリーな機能(即時的な満足)を持たせることで人と関わる経験を積ませ、結果としてはそれが、将来的な社会的自立につながるという意味で、インストルメンタル(道具的)な機能を担っていることを明らかにした。 次に、全日制・定時制の課程に在籍する生徒の「誰一人取り残すことのない、公正に個別最適化された学び」を実現するための一助として、通信制課程との連携・併修が制度上はすべての高校において可能だが、教員の意識や学校毎の学習の難易度の違い等に妨げられるケースがあることを実証的に明らかにした。
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