研究課題/領域番号 |
20K22225
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研究機関 | 北陸学院大学 |
研究代表者 |
川真田 早苗 北陸学院大学, 人間総合学部(子ども教育学科), 教授 (20880363)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | 水害防災教育プログラム / 都市型内水氾濫 / 小学校理科 / 雨水の行方と地面の様子 |
研究実績の概要 |
本研究では、都市型内水氾濫から命を守る能力を児童に育成するために、第4学年「雨水の行方と地面の様子」の学習内容に、雨水がしみ込みにくいアスファルトやコンクリートで覆われた地表面の水の行方に関する学習内容を加え、水害防災教育プログラムを開発することを目的とする。2020年は次の2点について実施した。 1点目は、これまでの研究成果及び実践をもとに、都市型内水氾濫の理解を図るために必要な学習内容を検討し、暫定的な水害防災教育プログラムを開発した。内水氾濫の理解につながる学習内容は4年生「雨水の行方と地面の様子」が関連する。ここで取り扱われている学習対象は水がしみ込みやすい浸透域の土や砂からなる地表面である。したがって、都市型内水氾濫の理解を図るためには、学習対象として水がしみ込みにくい不浸透域のアスファルトやコンクリートからなる地表面を取り扱う必要がある。そこで、雨水がしみ込みにくいアスファルトやコンクリートで覆われた地表面の水の行方に関する学習内容を加えた第4学年「雨水の行方と地面の様子」を基にした暫定的な水害防災教育プログラムを開発した。 2点目は、徳島県の水害頻発地域の小学校4年生の児童を対象に、 2つの小学校において暫定的な水害防災教育プログラムを実践した。その際、実践校の教員から、暫定的な水害防災教育プログラムについての意見聴取ができた。本学習であれば、現場の教員も実践可能である、水害頻発地域であるため取り組んでみたいという意見が寄せられた。ただし、「雨水の行方と地面の様子」の単元終了後に、アスファルトやコンクリートの水の流れ方やしみ込み方の学習を行うのではなく、同時に実践したいという意見も寄せられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染拡大により計画していた小学校3校での実践が困難となった。実際に実践できたのは2校に留まった。2校のうち1校は、実践できた時期が2021年3月であった。そのため、2020年に計画していた実践効果の検討まで進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
実践を3校と予定していたが、コロナ感染状況から、3校目の実践は困難である。したがって、昨年度実践した小学校で再度2021年度の4年生を対象として7月までに実践する計画である。この実践及び実践校の教員の意見をもとに、都市型の内水氾濫に対応する学習内容を追加した水害防災教育プログラムを開発する予定である。
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