近年、高等教育において、学びの質保証のための学習支援として、書く力の育成を支援するライティングセンターが設置されるようになった。その理念である「よりよい書き手の育成」のためには、支援を担うスタッフの力量を形成する教育・研修が不可欠である。しかし、体系的な研修制度の構築や教育機会の提供に課題を抱える大学は多い。本研究の成果は、日本の実態調査に加えて、ライティングセンター研究の先進国である米国の事例分析を通じて学習支援者の専門性開発について理論的検討をおこなったことである。これにより、高等教育における学習支援の普遍的意義と課題の一端が明らかになると考えられる。
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