研究課題/領域番号 |
20K22248
|
研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
岡部 正義 共立女子大学, 国際学部, 専任講師 (20761737)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
キーワード | 男子の教育不振 / 貧困 / 家族動学 / 母親の役割 / 家計内意思決定 |
研究実績の概要 |
今年度は、コロナ禍が持続的に海外調査を不可能としていることから、既存の研究フレームワークをもとにしたデータ分析を主たる作業とすることで研究計画を軌道修正してきている。その一部成果は、国内学会・国際学会で発表したところである。その主たる研究実績内容としては、男子の教育不振における家庭動学(family dynamics)への着目という視座である。 これは、貧困環境下におけるフィリピン農村の拡大家族制において、母親の養育にかかる義務が他の成人家族と十分に代替されておらず、母親に養育者としての役割が期待されていること、そしてそのような能力も母親に強く備わっていると信じられていることが挙げられる。このような質的側面を、これまでの研究作業ではいかに実証的・計量的に検証するかが課題であった。このような側面を「男子の教育不振」の主たる説明変数として定め、分析を深化させる作業を継続して来ている。 これらの分析を、コロナ禍の移動の制約のもと、追加の文献収集や論文渉猟、現地研究機関とのオンラインでの対話などを継続していくことで引き続き改善・改良していく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍による海外調査が一切できないことによるもの。これは全社会に共通する外因的な制約である。海外研究は特に影響を受けているものの、残りの期間も引き続きその制約の中で可能な研究作業を継続していく。
|
今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の改善やワクチンの普及など、海外調査が可能となる時機を待望している。これが難しい場合は既存収集データを用いつつ、オンラインなどを活用することで現地情報の収集に努めたい。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、現地調査・海外出張などの部分が全て実施不能となったため。
|