研究課題/領域番号 |
20K22272
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
加藤 篤士 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (90879404)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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キーワード | アルコール依存症 / 遅延報酬 / EMA / カウンセリング / NET |
研究実績の概要 |
1.アルコール使用障害(以下AUDとする)から回復した自助団体会員に対して、予備調査として記録機能付きの時計を装着させ、生活習慣の記録を実施した。記録内容は睡眠時間・脈拍・活動量・生活リズムであった。その結果、前年に実施したインタビュー調査の内容を裏付ける、自助団体(断酒会)への参加を中心とした、規則的な生活リズムを取っていることが確認された。 2.一方で、インタビューから得られていた「再飲酒を促すような強い渇望」を、いつどのように感じているかについては、記録された生体情報から変化を読み取ることは出来なかった。生活を振り返っても、渇望を実際に感じたことは無かったと言う。このことから、渇望に対する不安を感じているものの、実際に渇望が生じていない可能性が示唆された。 3.ギャンブル課題及び発汗状況をPCを使用して測定し、一定の遅延割引傾向がみられるかどうか検証する準備を行った。プログラミングについては完了し、実験室で実施可能な状態であったものの、新型コロナウイルスの感染拡大により、長年の飲酒に伴い内臓に基礎疾患を多く持つ対象者との対面による調査は実現しなかった。そのため、研究機関を1年先延ばしすることとし、必要な申請を行っている。 4.質問紙によるギャンブル課題の実施、および手に発汗量を測定するシートを貼付することにより、対象者自ら回答させる方法を予備的に試行した。その結果、質問紙による結果からは有意な結果ではなかった(n=6)。予備調査であり対象者が極めて少なかったことが原因として挙げられるが、一方で発汗については測定閾値以下でありデータが取得できなかった。この点は、実験室において電極を用いた測定が必要であると考えられた。 5.対象者に対するインタビューは、ZOOMを用いてこの間も継続して実施した。対象者のうち再発したものは無く、インタビューの継続による心理教育的効果を示唆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大により、長年の飲酒に伴い内臓に基礎疾患を多く持つ対象者との対面による調査に同意が得られなかった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの感染拡大状況が改善することにより、対象者との対面による調査が実施出来れば予定の実験が実施できる。 一方、この間のZOOMによる面談継続中、再発者が一人も出ていないことは特徴的な事実であることから、面談による再発予防効果が予測される。今後は、ライフストーリーを回顧する面談による効果(言語化による効果)についても検証していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究期間延長
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