ネガティブに考え込む傾向である”反すう”は青年の落ち込みの原因である。反すう軽減の方法として、出来事の詳細や体験を具体的に考える”具体モード”を高める方法があり、本課題では一人で具体モードを高めることのできる自助的プログラムの開発を目的とした。研究1では具体モードを測定する尺度を改訂した。研究2では大学生約80名を対象に、参加者をプログラムを受ける群(介入群)と待機群の2つに振り分け、介入群に1週間の自助的プログラムを提供した。その結果、介入群のみ1か月後の落ち込みが軽減し具体モードが高まることが示された。以上より、本課題を通じて青年の落ち込みの予防に有効な自助的プログラムを明らかにした。
|