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2021 年度 実績報告書

日米間におけるダークパーソナリティ特性の文化的等価性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K22290
研究機関早稲田大学

研究代表者

下司 忠大  早稲田大学, 文学学術院, 助教 (60875219)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワードダークパーソナリティ / Dark Triad / Dark Tetrad / 文化差 / 尺度開発 / 多母集団同時分析
研究実績の概要

本研究課題は自己愛(自己陶酔的な特性),サイコパシー(社会逸脱的な特性),マキャベリアニズム(権謀術数的な特性),サディズム(加虐快楽的な特性) の4特性の総称であるDark Tetradを代表的に測定する尺度であるShort Dark Tetrad (SD4; Paulhus et al., 2020) の日本語版を作成し,その信頼性・妥当性および文化的等価性について検討することであった。
本年度はまず,翻訳会社を通じてSD4の項目の邦訳を行い,数回の予備調査を経て項目を確定させた。そして,第1にSD4の因子構造を確認するために,711名の参加者を対象にインターネット調査を行った。確認的因子分析の結果,階層因子構造が確認され,適合度は十分であり,SD4の因子的妥当性が確認された。第2にSD4の妥当性を確認するために,268名の参加者を対象に質問紙調査を行った。既存のDark Tetrad尺度,およびBig Five尺度との相関関係を検討したところ,理論通りの相関係数が得られ,SD4の十分な妥当性が確認された。
現状の実績は新型コロナウイルス感染症の影響があり進展が遅れたため,以上の結果に留まっているが,今後はアメリカの調査対象者によるSD4の回答データ(オープンデータ)を用いて,SD4の文化的等価性について検討する予定である。具体的には,多母集団同時分析によりモデル比較を行い,日本とアメリカで同等の構成概念が測定されているかどうかを検討するとともに,平均構造を導入して平均値の差異を検討することも計画している。
以上の研究知見は,我が国における非行や反社会的行動の背景にあるパーソナリティ特性を探究していく上で重要な基盤となると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Development of the Japanese version of the Revised Unmitigated Communion Scale2022

    • 著者名/発表者名
      Hagiwara Chiaki、Shimotsukasa Tadahiro、Oshio Atsushi
    • 雑誌名

      The Japanese journal of psychology

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.4992/jjpsy.93.20216

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Short form of the five-factor narcissism inventory: A Japanese adaptation2021

    • 著者名/発表者名
      Dai Qi、Shimotsukasa Tadahiro、Oshio Atsushi
    • 雑誌名

      Cogent Psychology

      巻: 8 ページ: -

    • DOI

      10.1080/23311908.2021.1935533

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] The association between personality traits and hoarding behavior during the COVID-19 pandemic in Japan2021

    • 著者名/発表者名
      Yoshino Shinya、Shimotsukasa Tadahiro、Hashimoto Yasuhiro、Oshio Atsushi
    • 雑誌名

      Personality and Individual Differences

      巻: 179 ページ: 110927~110927

    • DOI

      10.1016/j.paid.2021.110927

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2022-12-28  

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