視覚刺激が網膜に到達してから知覚が成立するまで、神経伝達やそれらを統合する時間によって遅延が生じるため、予測的な視覚情報処理が行われている。本研究では、複数の視覚特徴に共通する文脈情報が知覚に影響を及ぼす時間窓を使用し、予測的な視覚の仕組みの解明を目指す。 新型コロナウィルスの影響によるデータ取得制限のため、対象とする視覚特徴を大きさに限定して計画を遂行した。時空間的に連続的な変化を伴う視覚情報処理において、特定の時間窓における情報の平均化が行われること、その時間窓は知覚対象となる刺激提示を中心にその前後の時間も含まれることがわかった。成果として、国際研究発表4件、査読付国際誌2報を刊行した。
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