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2021 年度 研究成果報告書

モデル動物を用いた多動・行動障害の共感性に関する生理心理学的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20K22294
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0110:心理学およびその関連分野
研究機関仁愛大学

研究代表者

山岸 厚仁  仁愛大学, 人間学部, 助教 (10881790)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワード共感性 / 発達障害 / 動物モデル / 援助行動
研究成果の概要

本研究では,Tsukuba情動系ラットの低情動系 (L系) および高情動系 (H系) を対象に,ストレス状況下にある他個体を解放する援助行動について検討した.他個体が水を張ったプール内に閉じ込められた状況にて,L系とH系および比較対象となるWistarラット (W系) の援助行動について検討した.その結果,H系は援助行動を獲得せず,L系はW系との間で活動量に差が無いにも関わらず援助行動の獲得が遅延した.また,迷路内で拘束された他個体を解放する実験状況ではL系がW系より早く援助行動を獲得することが示された.これらの結果は,Tsukuba情動系ラットが共感性の失調を呈する可能性を示している.

自由記述の分野

行動神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

多動・行動障害に伴う共感性の失調メカニズムの解明を目指し,Tsukuba情動系ラットのL系とH系の援助行動について検討した.その結果,L系にて水に晒された他個体に対する援助行動の獲得が遅延することが明らかになった.ヒトでは発達障害に共感性の失調を呈する場合があることが知られているが,その神経メカニズムについては十分な検討が行われていない.今回得られた知見から,Tsukuba情動系ラットの援助行動が発達障害に伴う共感性失調のしくみを解明する上で重要な行動モデルになる可能性を示唆している.今後,この神経・分子基盤の詳細についてさらなる検討が求められる.

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公開日: 2023-01-30  

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