地下水中のI-129の移行挙動を支配する主要な物理化学的形態を特定する為に、紫外線照射(有機物を分解)と逐次濾過(溶存態I-129と懸濁態I-129に分離)を組み合わせた独自のスキームをつくり、この分析法を地下水試料に適用した。その結果、全I-129 (懸濁態+溶存態)、懸濁態I-129(0.45μmを超える)、溶存態I-129(0.45μm未満で10 kDaを超える浮遊物とイオン)の評価に成功した。地表からの深さが250m地点の地下水では、懸濁態I-129量(原子数)よりも溶存態I-129量の方が少なかったことからI-129は粒子径の大きな浮遊物と共に地下深部を流れていることが分かった。
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