本研究では、レーザー干渉計型重力波望遠鏡の新しい較正手法として、熱雑音を基準にした手法(Tcal)の開拓を行った。初めに、既存手法であるPhoton calibration method(Pcal)の精度検証を行い、次にKAGRAのO3GKデータを使用し、Pcal信号とTcal信号の時間変動を比較した。結果、2つの信号間には強い相関があることが分かり、Tcalでも干渉計の時間変動較正を行うことができる可能性を示した。さらに相対的な時間変化較正だけでなく、絶対的な干渉計較正の可能性を示す足掛かりとして、温度に依存した熱雑音計算を可能にした。
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