本研究では、近年新たに発見され、大規模噴火の発生を支配する過程として注目を集めているプレチャージ現象(噴火に先立つ火道浅部へのマグマ上昇)のタイミングを明らかにすることで、プレチャージ現象が最終的なトリガープロセスに関与している可能性を見出した。これは、噴火の発生予測においてプレチャージ現象の検知が重要であることを意味する。さらに、国内外の噴火事例においてもプレチャージ現象が起きていた可能性があり、普遍的な現象であることが示唆される。普遍性のある新たな現象の発見により、火山噴火メカニズムに関する研究の進展が見込まれるため、その学術的な意義は大きい。
|