本研究では(1)地球の内核圧力におけるB2 FeSiの規則・不規則転移温度の推定、(2)水素に飽和した面心立方構造鉄水素化物(fcc FeH)に対する磁性と状態方程式の関係、(3)水素に飽和していない面心立方構造鉄(fcc FeHx, 0 < x < 1)に対する磁性と状態方程式の関係についてKKR-CPA法を用いて第一原理計算を行った。 以下の結論が得られた。(1)B2 FeSiの規則・不規則転移温度は非常に高く、内核では不規則化が起きない。(2)強磁性を仮定したfcc FeHの計算が、室温の実験をよく再現する。(3)常磁性を仮定したfcc FeHxの計算が、高温の実験をよく再現する。
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