天王星と海王星の多重極磁場の生成に大きく関与する氷やアンモニアの超イオン相を安定に生成するための高温高圧発生技術を開発した。高温度環境で正確な圧力決定が可能なSrB4O7: Sm2+圧力マーカーを作成した。この圧力マーカーと外熱式ダイヤモンドアンビルセルを用いて、氷の7万気圧, 600 Kを生成し、融解する様子を観察することに成功した。温度圧力を制御した時の物質相の解析に有効なラマン分光装置を導入した。温度上昇とともにラマン散乱のシグナル強度が著しく減少することを考慮して、高感度検出器を採用した。以上の高温高圧発生技術を用いることで、超イオン相の同定と共にイオン伝導特性の決定が可能となる。
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