研究課題
研究活動スタート支援
次世代デバイスとして期待されている4H-SiCパワーデバイスでは、動作中に積層欠陥が拡大する事により性能が劣化する現象が問題となっている。本研究では、順方向劣化現象へ応力が与える影響のモデリング、これまでに考慮されていなかったファンデルワールス力を考慮した積層欠陥エネルギーの理論的算出に取り組み、順方向劣化現象に応力が与える影響が概ね理論予測可能である一方で、その詳細なモデリングには依然として課題があることがわかった。
材料力学、材料シミュレーション
近年の省エネルギー化への需要の急激な増加を受け、SiCパワーデバイスについても需要が急激に拡大しており、デバイスの高信頼性化へ向けた研究の社会的意義は高い。特に本研究で実施した、順方向劣化現象へ応力が与える影響のモデリングやファンデルワールス力を考慮した結晶特性の算出はこれまでにあまり注力した報告がなされていなかった分野であり、本研究で報告された成果は、今後のSiCデバイスの進化、高信頼性化にとって重要な技術、知見であると考えられる。