光信号の処理に利用される光回路要素の極限までの小型化・高性能化が要求されている.本研究は,光回路要素設計の効率化を目指して,光波伝搬解析手法の一種である双方向ビーム伝搬法を活用した解析・設計技術についていくつかの成果を得た.はじめに,伝搬解析に必要な行列平方根の計算法について検討を行い,その後に設計変数の感度に基づく最適設計法の開発を行った.双方向ビーム伝搬法の性質および並列計算の活用により,効率的に設計変数の感度が計算可能であることを明らかにし,具体のデバイスの設計例にて有効性を確認した.また,軸対称構造のための双方向ビーム伝搬法を新たに開発し,軸対称性のある素子の高効率な設計を可能にした.
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