本研究では,将来のモード分割多重ネットワークにおける空間モードによるフレキシブルなルーティングの実現に向け,高次モードを入力とした空間モード変換技術の確立を目的とした.初年度は空間クロスモジュレーションにおいて空間光変調器に与えられる位相変調関数に対して入力光の位相分布を差し引くことによって,高次モードの入力に適応可能であることを示した.本年度は,位相変調関数の導出過程に遺伝的アルゴリズムを導入することにより,挿入損失とクロストークの両方を改善する方向への最適化の進行を確認した.加えて,実験で変換性能を評価し,高次モードを入力としたモード変換が可能であることを実証した.
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