アクリルプラスチック光ファイバ(POF)中のブリルアン利得スペクトルの観測を可視光帯で試みたが、信号対雑音比(SNR)が低く、明瞭な観測には至らなかった。しかし、SNR向上のための様々な方策を施す過程で、別の切り口での多くの成果が得られた。まず、フレネルアシスト方式に基づくブリルアン散乱観測系の最適化に成功した。具体的には、独立した参照光路を撤廃し、測定ファイバの開放端に反射率可変ミラーを設置した簡素なブリルアン観測系を提案し、SNRの最大化を達成した。また、高価かつ大型の電気スペクトラムアナライザを使用せずに光ファイバ中のブリルアン周波数シフトを検出する手法を提案し、その基本動作を実証した。
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