4つのメチルカルコゲノ基を導入したメチルチオ化ピレン(MT-ピレン)はレンガ型積層構造が実現される有望な有機半導体材料として見いだされ、30cm2/Vsの高移動度とバンド的電荷輸送が実験的に確認された。近接昇華法によるルブレンやMT-ピレンなどの単結晶成長が確立され、ルブレンの液相からの結晶成長が確認された。ルブレンでは親/疎水性表面を用いたパターン化結晶成長が実現されたが、得られた結晶は小さくて厚く、OFETアレイとしての実用化は出来なかった。そこで、パターニングの代わりに基板全面を多数の結晶で覆う「間接昇華」という新手法が開発されOFETへの応用可能性が確認された(次期22K14293)。
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