本研究は、自己組織的に組みあがるナノ物質ネットワーク界面の持つ電気的な特性を抽出し、揺らぎを駆動力としたリザバー演算を実行することを目的として、光応答性の強い物質であるα-Fe2O3/Ti-Bi-Oナノ粒子複合体を用いてリザバー演算を実装した。構造解析の結果からナノ粒子の形成を確認し、光照射により電流値が上昇し、界面におけるイオン伝導が支配的であることを明らかにした。さらに代表的なベンチマークである波形生成タスクの結果、一定量の光照射により電流ノイズ量を最適化することで波形予測精度が上昇することを見出した。以上の結果から、光照射による揺らぎによるリザバー演算性能の制御に成功した。
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