研究課題
研究活動スタート支援
生体のバリアとして働く重要な皮膚組織「表皮」の健康状態を,電気的な指標「表皮電位」によって評価するためのシステムを開発した.表皮電位を計測するために,深さ0.1 mm程度に位置する組織に対して,細く小さな針「マイクロニードル」を介して電極を接続するシステムを構築した.薄く柔らかい印刷電極を組み合わせてパッチ型のウェアラブル計測デバイスを開発し,数時間にわたる表皮電位モニタリングを実現した.
生体計測
皮膚の最前線を守る表皮組織の機能には,イオンをなかだちとした電気化学的なシグナルが関与すると考えられている.表皮電位に基づく評価法は,その機序解明や,これを応用した治療法開発など,学術研究と応用の双方において有効なツールとなることが期待できる.特に,新たに開発した低侵襲かつ簡便なパッチ型のウェアラブル計測デバイスは幅広い環境に対応でき,日常的なスキンケアへの応用にも好適である.