研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、臨床上多くみられる棘上筋腱の部分断裂症例に対する運動療法のリスクについて、ご遺体(10体)を対象に定量的に計測した。残存腱にストレインゲージを設置し、張力を加えた際の歪みを定量的に計測した。部分断裂状態の残存腱では、わずかな張力で非常に大きな歪みとなることがわかった。表層断裂状態では、肩関節角度を外転するよりも体側に近い肢位の方が残存腱の断裂リスクが小さくなることが明らかとなった。
生体医工学
先行研究では、肩関節肢位により腱板の表層と深層の定量的な伸び率計測を行ってきた。本研究では臨床における腱板部分断裂症例を想定し、棘上筋の張力による非断裂状態と部分断裂状態の腱板残存腱に負荷される伸び率を計測した。その結果は、臨床における腱板断裂症例に対するより効果的で安全な運動療法の肢位と負荷を提唱することに繋がった。