研究成果の概要 |
アクチノイド化合物は、重元素を含むため、スピン軌道(S0)相互作用のような相対論効果を取り込んだ計算を行う必要がある。当研究では、SO効果を考慮した、信頼できる精度を持つ化学結合解析を行うためのプログラムを作成した。作成したプログラムを用いてUO2(2+), UN2分子の化学結合を解析し、これらの分子が、屈曲構造においてもU-O, U-N間に 3重結合を形成していることを示した。また、当研究で相対論的CCSD(T)法を用いた高精度計算を行った結果、先行研究で報告された低精度なHartree-Fock法での予測と比べて、UO2(2+), UN2分子の屈曲構造が比較的安定であることが示された。
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