ヘテロジスルフィド還元酵素が触媒する電子分岐反応は、電子対の一方の電子を高エネルギー状態にする。これは、持続可能な社会の技術基盤として応用できる可能性が指摘されている。本研究では、硫黄酸化菌が合成する機能未知のヘテロジスルフィド還元酵素(sHdr)を研究した。遺伝子発現解析の結果、sHdrは硫黄化合物からのエネルギー合成に関与することが示唆された。sHdrを合成する硫黄酸化菌を大量培養することに成功した。細胞粗酵素液を各種クロマトグラフィーで分画した。紫外可視吸収スペクトル、SDS-PAGE、Native-PAGEによってsHdrの精製条件を検討し、得られた画分の質量分析を進めている。
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