• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

生体リズムにおけるビタミンAの機能性解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K22565
研究機関神戸大学

研究代表者

北風 智也  神戸大学, 農学研究科, 助手 (50874278)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワードビタミンA / 時間栄養学 / サーカディアンリズム / 骨格筋 / マイオカイン
研究実績の概要

近年、欠食やシフトワークなどによる生体リズムの乱れに起因する肥満や心血管疾患、睡眠障害などが問題視されている。また、ビタミンA欠乏食の摂取により生体リズムが乱れること、ビタミンAの摂取が肥満や心血管疾患、睡眠障害などを改善するも明らかになっており、ビタミンA代謝の約24時間周期の日内変動が生体リズムとそれに起因する様々な疾患に関与していることが示唆されている。しかしながら、ビタミンAの代謝が生体リズムに与える影響は不明な点が多い。本研究では生体リズムにおけるビタミンAの機能をマイオカインに着目することで明らかにすることを目的とした。具体的には、①骨格筋におけるビタミンA代謝の日内変動を解析し、②ビタミンA代謝の日内変動と一致するマイオカインを探索後、③マイオカインが生体リズム与える影響の解析を実施することとした。令和2年度はマウス筋管細胞C2C12細胞を用いて、骨格筋におけるビタミンA代謝の日内変動の解析を行った。その結果、ビタミンA代謝酵素群の発現が24時間周期で変動すること、細胞の生体リズムを同調させることでレチノールによるレチノイン酸応答配列を介した転写活性が上昇することを見出した。また、ビタミンAに応答して発現が上昇するマイオカインTG2の発現が24時間周期で変動することを明らかにした。今後はTG2が骨格筋や脂肪細胞の生体リズムに与える影響を検討する他、網羅的解析によりビタミンA代謝の日内変動に応答するマイオカインの探索を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

骨格筋においてビタミンA代謝が日内変動を示すというエビデンスを得ることができた。さらに、ビタミンAに応答して発現が上昇するマイオカインTG2の発現が24時間周期で変動することを新たに見出したため。

今後の研究の推進方策

TG2が骨格筋や脂肪細胞の生体リズムに影響を及ぼすか否かを明らかにする。網羅的解析により他のマイオカインの探索を行う。見出したマイオカインの発現変動に及ぼすビタミンAの影響を検討する。

次年度使用額が生じた理由

令和2年度に実施予定であったRNA-sequenceが未実施であるため、差額が生じた。令和3年度にRNA-sequenceを実施する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] AhRの活性化による肝臓の脂質蓄積における時計遺伝子の関与とフラボノイドによる抑制効果2021

    • 著者名/発表者名
      北風 智也、野村 拓也、芦田 均
    • 学会等名
      日本農芸化学会2021年度大会
  • [学会発表] ルテオリンによる肝臓での薬物代謝第2相酵素発現誘導に投与タイミングが及ぼす影響について2021

    • 著者名/発表者名
      石野 正晃、北風 智也、牧山 敦志、芦田 均
    • 学会等名
      日本農芸化学会2021年度大会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi