果樹は果実結実までの期間が長いことや,樹冠が大きいことから植物工場での効率的な栽培には不向きである.本研究では,樹冠の小さな植物体に早期に開花結実する果樹苗の育成方法の開発のための基礎資料を得ることを目的として,ブルーベリーにおいて挿し木床の培地環境が発根に及ぼす影響,穂木の生育ステージと発根との関係を検討した.慣行的に使用されるピートモス培地だけでなく,人工培地での発根要件を提言した.また,植物ホルモンの利用によって発根率が向上し,その効果は花芽分化した穂木を利用した時にも適用されることを明らかにした.
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