本研究はタンパク質分解機構の全容解明の一助となり、また遺伝子に暗号化されていないアミノ酸の機能の重要性を発信する研究となる。また、3メチルヒスチジンが「生体にとって不要で速やかに体外に排出される」という考え方から、「筋原線維タンパク質の分解産物である3-MeHisが連鎖的な筋原線維タンパク質の分解を惹起する」という考え方へのパラダイムシフトを提示することができ、加えて、3-MeHisは、イミダゾールジペプチドであるバレニンを構成するアミノ酸であるため、タンパク質分解に対するイミダゾールジペプチドの作用に焦点を当てた研究への波及が期待されると考えられる。
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