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2021 年度 研究成果報告書

最新型クライオ電子顕微鏡による細胞分裂フィラメントの高分解能構造解析

研究課題

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研究課題/領域番号 20K22630
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0701:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

藤田 純三  大阪大学, 生命機能研究科, 特任助教(常勤) (80876368)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワードクライオ電子顕微鏡 / 単粒子解析 / 細胞分裂 / 肺炎桿菌 / 繊維状タンパク質 / FtsZ / モノボディ
研究成果の概要

本研究では、細菌の細胞分裂中に形成されるFtsZフィラメントのクライオ電子顕微鏡による構造解析を実施した。負染色法による観察により、肺炎桿菌由来FtsZとそれに結合する抗体様タンパク質(モノボディ)を混合すると比較的太く安定なフィラメントが形成されることを見出した。クライオ電子顕微鏡によりデータを取得し解析を行った結果、分解能2.67Åでの構造決定に成功した。全体として2本のFtsZプロトフィラメントが二重らせんを形成するような構造をとっており、モノボディは各プロトフィラメント間の隙間を埋めるように結合していた。これによりFtsZフィラメントの分子基盤を明らかにすることができた。

自由記述の分野

構造生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでにらせん型のFtsZフィラメントを高分解能で構造決定した例はなく、またその構造はホモログであるチューブリンから構成される微小管に似ているが異なる点もあった。このことは細菌の細胞分裂における構造基盤となる新たな知見を与えるだけでなく、ホモログ間での機能の違いという分子進化の観点からも興味深い。またFtsZは細菌の生存に必須であること、及び今回構造決定に成功したのは病原菌由来のFtsZであることから、その分子機構についての理解を深めることは抗菌薬の開発においても非常に重要である。

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公開日: 2023-01-30  

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