研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、神経におけるKCNQ2/3の空間動態を初めて1分子レベルで検出し、定量解析することに成功した。さらに、KCNQ2/3のトラフィッキング制御におけるPIP2結合サイトの新たな役割を明らかにした。病理学的にもAISの変容は双極性障害や統合失調症を含む神経精神疾患で一貫して観察される他(Iqbal, Hum. Mol. Genet., 2013)、KCNQ2/3のPIP2結合サイトにおける遺伝子変異はてんかんの発症原因ともなり得る。そのため、本研究で得られた成果はこれら疾患の発症機序の理解を助け、新たな治療・創薬戦略の基盤となることで医学・臨床の分野へも貢献することが期待される。
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