双極性障害は躁状態とうつ状態を繰り返す精神疾患である。ゲノムワイド関連解析より、双極性障害患者においてODZ4遺伝子に変異があることが報告されている。Teneurin-4は、ODZ4によってコードされるタンパク質であり、神経軸索の伸長や髄鞘の形成に寄与している。しかしながら、双極性障害の発症とTeneurin-4との詳細な関連は明らかとなっていない。本研究では、Teneurin-4を前頭前皮質でノックダウンしたマウスを作成し、行動表現型の変化を検討した。その結果、前頭前皮質特異的にTeneurin-4をノックダウンしたマウスは、うつ様行動、躁様行動および不安様行動を示すことが明らかとなった。
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