本研究では蛍光核酸プローブの結合によるRNAイメージングに取り組んだ。大腸菌で確立した手法をヒト培養細胞に用いたところ、短い核酸プローブは細胞核へと移行しやすく、標的mRNAへの結合率が著しく低かった。同手法を断念し、現在は蛍光標識ヌクレオチドを利用したRNA自体の蛍光化に取り組んでいる。 また、化学修飾による当該核酸プローブの細胞内導入にも取り組んだ。過去に報告した膜透過性核酸はジスルフィド修飾ユニットを5つ持ち、物性の悪さゆえの制限も多くあった。より少ないユニット数で効果的な細胞導入を実現する修飾構造の探索に取り組み、環状ジスルフィド修飾を持つ修飾核酸が有望な候補として得られた。
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