本研究課題では、塩酸塩型のドナー・アクセプター型分子を用いた新たなアミン検出試薬の開発とそのペプチド固相合成への応用を行った。具体的には、分子内に電子供与性のグアニジノ基と電子求引性基をもつπ共役分子を新たに合成し、塩酸塩とした後、溶液中でのアミン検出を行った。その結果、アミンの量が増えるに従って、可視領域の吸光度が直線的に増加し、定量検出が可能であることが示され、溶液は黄色に着色した。続いて、本アミン検出法をペプチド固相合成へと適用したところ、樹脂上のアミノ基検出においても高い直線性を示し、定量検出が可能であることが示された。
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