現在開発されているDNMT1を標的とした阻害剤は、臨床応用されているものと同様に酵素活性部位に結合する作用機序の薬剤が殆どである。タンパク質間相互作用阻害を標的としたものは、国内外において2件の報告のみであり、その後の開発は進んでいない。本研究で構築したスクリーニング系を利用してDNMT1-USP7相互作用阻害物質を同定することによって、新規作用機序のDNAメチル化調節薬の取得が見込まれる。また、本研究で開発したタンパク質間相互作用阻害物質のスクリーニング系は他のタンパク質間相互作用にも応用可能であり、医薬品等を開発する上で有用なツールなりうることが期待される。
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