本研究において、我々は神経幹細胞におけるニューロン産生を自己複製のスイッチング機能に着目した。我々はSBNO1のパートナー分子として、p53の脱ユビキチン化酵素OTUB1を見出している。定常状態の細胞では、p53は発現した後に速やかにユビキチン化されることで分解されている。しかしながら、OTUB1の発現下ではp53のユビキチン化が直ちに解除され、p53タンパク質は分解をまぬがれる。我々はこれをHEK293T細胞を用いた免疫沈降法により確認した。また、神経幹細胞における両タンパク質の発現を解析したところ、共に核に局在を示した。本研究を通してSBNO1がp53を制御する仕組みの一部を明らかにした。
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