本研究は重症筋無力症の約80%で存在するアセチルコリン受容体抗体が陽性である患者の内、これらの抗体を産生するB細胞の存在が示唆されている胸腺腫の手術検体を用いて、抗体産生細胞の分離・解析を行うことを目的としている。これまで胸腺中のB細胞の機能解析のための胸腺腫摘出標本からのFACSを用いたsingle cell sortingおよびRNAシークエンスを行うための手術サンプルの処理、RNAシークエンスに至る一連の実験手法の確立を行うことができ、試験的に4例を行い、採取したB細胞の解析で胸腺腫中に分化成熟したB細胞が存在していることを確認し、引き続き発現マーカーの解析を進めている。
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