今後の研究の推進方策 |
治療が終了した骨肉腫患者由来組織同所移植モデルの腫瘍を切除し、パラフィン包埋を行い、切片を作成した。その切片を用いて、各種免疫染色(Ki-67, MDM2, p53, VEGFR, PDGFRなど)やTUNEL染色を行う準備をしている。また、レゴラフェニブの骨肉腫に対する抗腫瘍効果をin vitroで解析する予定としている。ヒト骨肉腫細胞株のMG63, 143Bとヒト骨芽細胞株のhFOB 1.19を用いて、WST-8 assayを行い、レゴラフェニブのin vitroでの有効濃度を解析する。細胞株については、現在購入を終えており、-80℃冷凍庫で保管している。フローサイトメトリーやウエスタンブロッティングを行うことで、薬剤のアポトーシスと細胞周期に対する効果を解析する。フローサイトメトリーは、本教室において、e Muse® Cell Analyzerを購入しており、いつでも使用可能である。ウエスタンブロッティングでは、MET, ERK, AKTのリン酸化やVEGFR, PDGRFの発現を解析することで、レゴラフェニブによる抗腫瘍効果で誘導されるタンパクについて解析する予定となる。in vitroの解析で結果を見出すことができた段階で、学会発表や論文作成を行い、本研究の研究成果を発表する予定である。
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