MyD88(Myeloid differentiation primary response gene 88)はNF-kBシグナル伝達経路関連因子をコードする遺伝子で、変異が生じるとNF-kB経路が恒常的に活性化され、リンパ増殖疾患を発症するとされている。しかし多発性骨髄腫(MM)においてMyD88がその病態生理に与える影響は不明であった。本研究結果からMyD88遺伝子変異はMMにおいて稀であるものの、その発現亢進が有意な予後不良因子であることを明らかにした。さらに、MyD88選択的阻害剤であるST2825がMMにおいて活性酸素種(ROS)依存的なアポトーシスを誘導することを示した。
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