本研究の目的は、小児がんの中でも予後不良疾患である高リスク群神経芽腫の予後改善に向けて、MIBG内照射を行うことでアブスコパル効果(抗腫瘍免疫反応増 強効果)を認めるかどうかを明らかにするものである。新規にMIBG治療を行った12症例においてMIBG内照射前後での免疫学的解析を行った。フローサイトメトリーを用いた末梢血白血球亜群の活性化プロファイル、血清を用いたサイトカインアッセイでは、MIBG内照射により現象として免疫学的賦活化が起こっていることが示唆された。少数例での検討であり今後症例数を重ねるとともに、詳細な機序に関しては神経芽腫マウスモデルを用いて検討予定である。
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