食道癌の治療で必ず使用する5-FUを食道癌細胞株に投与した際、細胞にはEMT(Epithelial Mesenchymal Transition:上皮間葉転換)が誘導され、細胞形態が間葉系細胞の特徴である紡錘形へと変化し、間葉系マーカーのVimentinが経時的に変化することを突き止めた。そしてこの時、Notch3がVimentinと逆相関することも確認することができた。加えて動物実験において、皮下腫瘍を移植したマウスに5-FUを投与し癌細胞を耐性化し、その皮下腫瘍はVimentinの増加とKRT14の減少が起こっており、EMTの遷移のメカニズムの一端を発見することができた。
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