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2021 年度 実績報告書

脂肪組織における多機能性分子Myoferlinの病態生理機能及び個体老化への関与

研究課題

研究課題/領域番号 20K22873
研究機関大阪大学

研究代表者

野里 陽一  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50880390)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワードMyoferlin / マクロファージ / 脂肪細胞 / リソソーム / インスリン抵抗性 / インスリンシグナル
研究実績の概要

MYOFの病態生理機能とりわけ肥満病態における慢性炎症惹起に及ぼす機能についてMφと脂肪細胞に着目し、下記の成果を得た。
①Mφ:骨髄由来Mφや肥満モデル脂肪組織由来のSVFにおいてMYOFはリソソーム酵素(Cathepsin B)の遺伝子・タンパク発現には関与していなかった。一方腹腔Mφの培養上清中へのCathepsin Bの放出はMYOF KOで減弱していた。WT及びMYOF KOマウス由来腹腔Mφを3T3L1脂肪細胞と共培養を行い、TNFαで刺激後のMφの分泌するリソソームが脂肪細胞の脂肪融解や炎症を惹起するかの検証では、脂肪融解や炎症惹起の明らかな差は検出できなかった。ただし細胞条件による影響も考え、今後更なる条件検討(刺激濃度や時間、共培養時間)が必要である。更に現在リソソームのpHセンサー作成を済ませ、MYOF KOマウス由来マクロファージでのリソソーム機能について検証を予定している。
②脂肪細胞:弱齢非肥満マウス脂肪組織において、MYOFはinsulinシグナルを正に制御していた。マイクロアレイ解析でも同様の結果であった。そこでMYOFのIGF-1やinsulin受容体に関連する既報に基づき、レセプターのrecyclingに着目したが、WTとKOで細胞膜及び細胞質のおける受容体蛋白発現量には差は認めなかった。3T3L1細胞ではSiRNAによるMYOF KDでinsulinにより誘導される脂肪分化が抑制されていたが、IGF-1及びinsulin受容体蛋白の発現量には差は認めなかった。cycloheximide chase assayではMYOFタンパクの半減期が少なくとも3-4日以上と長く、SiRNAによる一過性のKDでは評価が困難であった。現在細胞膜上に発現するインスリン受容体発現センサーを作成し、細胞膜面に発現するインスリン受容体の動態の可視化を試みている。

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公開日: 2022-12-28  

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