研究課題
研究活動スタート支援
急性腎障害(AKI)は慢性腎臓病(CKD)の発症に関わるリスク因子の一つと考えられているが、その病態生理学的な基盤は不明である。本研究では、高血圧自然発症ラット(SHR)を用いて「AKI to CKD」の背景にあるメカニズムを調査することを目的とした。しかし、少なくとも本研究における虚血再灌流(I/R)モデルでの評価では、CKDへの進行を示す明らかな所見は確認できておらず、「AKI to CKD」に関わる分子メカニズムの解明には至っていない。
腎臓内科学
高血圧は国内患者数が4000万人を超える国民病であり、かつAKIからCKDへの移行に関わる危険因子の一つと考えられている。有病率の高さに加え、高血圧それ自体が腎障害(腎硬化症)のリスク因子であることを考慮すると、AKI-CKDの病態連関における高血圧の病態生理学的役割を検証することは臨床的にも意義が高いと考えられる。