現代の生活習慣や加齢に伴う筋肉量および筋力の低下(筋委縮)は、生活の質(QOL)や健康寿命を低下させてしまうが、具体的な予防・治療法が存在しないのが現状である。本邦は、食塩摂取量が多い国のひとつであり、高食塩摂取による筋肉のカタボリズム亢進(筋肉量減少)は、加齢や現代の生活習慣に伴う筋委縮メカニズムの一因である可能性が考えられる。本研究により、高食塩摂取に伴う筋萎縮のメカニズムに、単核貪食細胞/TonEBP/蛋白質Aが関与していることが明らかとなった。将来的には本研究の成果を基盤とし、食塩の摂り過ぎや加齢による筋委縮に対する予防・治療法の開発へつなげ、ヒトの健康寿命延長を目指す。
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