本研究の目的はアルコール摂取習慣のあるALDH2遺伝子変異型アレル保有者がカテーテルアブレーション術後の心房細動再発のリスク因子となっているか検討を行うことである。関連性が証明されることで生活習慣の是正によりさらなる治療効果の向上が期待できる可能性を秘めている。 当該年度に実施した研究成果について、当施設での倫理委員会での許可が得られ現在症例登録中である。2022年12月末までで登録数は373症例と目標症例数のエントリーに到達した。現在心房細動再発についてフォローアップを行っており、12月には全ての結果が明らかになる見込みである。 また本研究に関連して、アルコール摂取習慣のあるALDH2遺伝子変異型アレル保有者が心房細動発症のリスク因子となっているか過去に当院に心疾患で入院精査加療を行った方を対象に後ろ向きで評価を行った。結果、心房細動発症についてリスク因子となっていることが判明しており、JACC: Asiaに掲載となった。現在さらに若年者と高齢者での心房細動のリスク寄与の評価、比較をおこない、本年度の日本不整脈心電学会のシンポジウムにて結果報告を予定としている。
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