研究課題
本研究では、マイクロ空間を用いた独自の技術と方法論を用い、全身性強皮症(systemic sclerosis; SSc)における自己反応性B細胞の機能と役割を明らかにした。まず抗Topoisomerase(topo) I抗体陽性SSc患者における末梢血中のtopoI特異的B細胞のサイトカイン産生能の解析を行い、interleukin (IL)-6やIL-23の炎症性サイトカインを産生するB細胞やIL-10やIL-35の抑制性サイトカインを産生するB細胞がtopo I特異的B細胞集団中に存在することを見出した。さらにtopoI抗原への親和性とサイトカイン産生能との関係について、high affinityなB細胞においてIL-6やIL-23を産生するB細胞の割合が多く、産生量も多かった。同様にlow affinityなB細胞においてはIL-10やIL-35の抑制性サイトカインを産生するB細胞の割合が多く、産生量も多かった。さらにtopoI抗原に対してhigh affinityなB細胞が多いほど、皮膚硬化が強く、肺機能が悪かった。次にtopoI誘発SScモデルマウスにおいて、B細胞のaffinityの上昇とサイトカイン産生能の関係について検討した。topo I蛋白を免疫する毎にB細胞のtopo Iに対するaffinityは強められ、Low affinityなB細胞が多い、topo I1回免疫モデルでは、IL-10やIL-35といった抑制性のサイトカインを産生するB細胞の割合が多いのに対し、high affinityなB細胞が多い、topo I4回免疫モデルでは、IL-6やIL-23の炎症性サイトカインを産生する割合が多かった。これらのhigh affinityなB細胞はTh17細胞を誘導し、low affinityなB細胞はTreg細胞を誘導することも明らかにした。
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