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2020 年度 実施状況報告書

先天性難聴モデルにおけるGER胎生期変性の原因と難聴発症メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K22986
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

高橋 恵里沙  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20875546)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワード内耳 / 難聴 / GER
研究実績の概要

先天性難聴は最も多い先天性疾患の一つであり、その発症メカニズムの解明は治療戦略を立てる上で重要である。申請者らは先天性難聴の原因遺伝子Xをノックアウトしたマウス内耳に、「greater epithelial ridge (GER)の胎生期変性」という新しい表現型を発見した。GERは正常聴覚の獲得に必須な、内有毛細胞の生後成熟に不可欠である。が、しかし、GERの胎生期の変性が及ぼす聴覚への影響は現在まで明らかにされていない。本研究ではGER胎生期変性の原因、およびGERの機能異常が蝸牛発生に及ぼす影響について検証する。
現在までに検証を行ったのは以下の項目に関してである。
先天性難聴の原因遺伝子Xの機能を失った細胞をGFPで視覚的に追跡可能にするトランスジェニックマウスを用いて、細胞の挙動を追跡した。現在、内耳の発生に関与しているとされる遺伝子やタンパクの発現および分布を調査し、遺伝子Xの機能を有しているマウスと失っているマウスでどのように変化しているかを調べ、解析中である。
以下の項目について、実験系の確立に関して検討中である。
・GER機能異常が聴覚に必須な細胞(内有毛細胞)の発生に及ぼす影響についての検証:トランスジェニックマウス(遺伝子変異モデル)においてGER胎生期変性が隣接する内有毛細胞の発生異常に関与しているかを明らかにする。
これらの研究成果「GER胎生期変性を原因とする先天性聴覚障害への病態解明」を基盤にして、近い将来、GER胎生期変性を原因とする先天性難聴に対する治療戦略の確立を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

GER胎生期変性の原因の検証を行い、上記トランスジェニックマウスを用いてGFP陽性細胞の観察を遂行できたから。

今後の研究の推進方策

GER胎生期変性の原因に関する追加実験を行うとともに、GER機能異常が聴覚に必須な細胞(内有毛細胞)の発生に及ぼす影響について検証する方法を確立する。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由:新型コロナウイルス流行に伴い、学会への参加を辞退しており、参加費や旅費などの使用用途がなくなったため。
また、人件費に関しては新型コロナウイルスの流行を考慮し、雇用する日数を減らしたため、当初予定したよりもかかる費用が抑えられた。
使用計画:物品費などに当てる予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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