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2020 年度 実施状況報告書

眼表面の知覚制御機構の解明を目指したin vitro実験系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K22987
研究機関金沢医科大学

研究代表者

何 強  金沢医科大学, 医学部, 研究員 (30881065)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
キーワード三叉神経節細胞 / 角膜上皮細胞 / Campenot chamber
研究実績の概要

角膜には三叉神経第一枝が角膜神経として高密度に分布している。この角膜神経の興奮制御機構を明らかにすることが、角結膜炎やドライアイなどの眼表面疾患における眼痛や不快感といった自覚症状の発生機構を解明する上で非常に重要であると考えられている。本研究では、角膜上皮ならびに間質細胞が角膜神経線維に作用して眼表面の感覚受容に影響を与えると仮説を立て、その作用を解析できる新たな実験系を構築することを目標とする。本研究を推進することにより、刺激受容における上皮細胞ならびに間質細胞の役割に迫り、「角膜構成細胞による眼表面の知覚制御」という新たな概念を証明することを目指す。
本年度は三叉神経節細胞と角膜上皮細胞の初代培養細胞の培養条件を検討した。結果、両細胞を、グリア細胞や線維芽細胞を排除した形で培養することに成功した。神経線維の伸長から三叉神経節細胞は1週間以上の培養が必要で、角膜上皮細胞は培養開始1週間以内が最適であった。したがって、三叉神経節細胞を培養ののち、角膜上皮細胞を培養するという手順で共培養系を作製することにした。現在各々の細胞に適した培養条件下で、Campenot chamberを用いた共培養の作製を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

角膜上皮細胞の初代培養の作製に手間取り、予定していたCampenot chamberを用いた共培養の完成にまでは至らなかったため。

今後の研究の推進方策

本年度決定した培養条件で、Campenot chamberを用いた共培養を完成させて、次年度は三叉神経線維の刺激による神経活動の変化を角膜上皮細胞存在下ならびに非存在下で比較検討する。

次年度使用額が生じた理由

研究計画の遅れにより、未着手の研究分の予算が残額として生じたため。
次年度は研究の遅れを取り戻し、繰り越し分を含めてすべて使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Chronic Tear Deficiency Sensitizes Transient Receptor Potential Vanilloid 1-Mediated Responses in Corneal Sensory Nerves2020

    • 著者名/発表者名
      Masuoka Takayoshi、Yamashita Yuka、Nakano Katsuya、Takechi Kenshi、Niimura Takahiro、Tawa Masashi、He Qiang、Ishizawa Keisuke、Ishibashi Takaharu
    • 雑誌名

      Frontiers in Cellular Neuroscience

      巻: 14 ページ: 598678

    • DOI

      10.3389/fncel.2020.598678

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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