フェロトーシスを利用した抗がん剤の開発は昨今注目されており、新しい治療法が生まれつつある状態である。申請者らはがん幹細胞に関する研究から、その治療抵抗性のメカニズムとして活性酸素に起因する鉄依存性細胞死(フェロトーシス)を回避する機構が重要であることをつきとめている。その中で、フェロトーシス誘導性抗がん剤における抵抗性のメカニズムなどの解明が進むことで、より本開発が進むことが見込まれる。その上において、今回のようなフェロトーシスに関わる分子の発現解析は対処患者の絞り込みや、治療法の改善方針なども含めて大きく貢献できるため、社会的意義は非常に高いものと考える。
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