本研究課題の目的は、近年、抗炎症物質として注目を浴びているω3脂肪酸経口摂取時の歯周組織に対する抗炎症作用メカニズムを解明することである。事前に歯周病原細菌P. gingnivalis(Pg)を腹腔内投与することで抗体を作製させ、Pgを口腔内局所投与(1億CFU/3日毎、6週間)すると共に、ω3脂肪酸含有マウス食を与え、血清中と歯肉中のサイトカイン量の測定、歯槽骨吸収を評価した。これまでの歯周炎モデルより強い骨吸収が認められたが、コントロールのω6脂肪酸投与群と比較して、ω3脂肪酸経口投与群は炎症性サイトカイン量、骨吸収の抑制が認められた。
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