研究課題
研究活動スタート支援
本研究はES細胞,iPS細胞から神経堤細胞を介し唾液腺間葉細胞を誘導することを目標としている。検討の結果、ヒトiPS細胞からは過去の報告に基づき神経堤細胞を誘導することが可能であり、現在FGF-2やBMP4を各種濃度で添加し唾液腺間葉細胞の誘導を検討中である。また、マウスES細胞からの神経堤細胞誘導は培養条件を現在検討中である。
口腔科学
唾液腺疾患の代表的なものでは口腔乾燥症(ドライマウス)が挙げられる。口腔乾燥症の潜在的患者数は800万人ともいわれており、その原因には、シェーグレン症候群や唾液腺組織の外科的切除などが挙げられる。現在の口腔乾燥症へ対する治療方法には、ピロカルピンによる副交感神経刺激薬などの使用による対症療法が主体であり、根治療法として再生医療を応用した損傷唾液腺の腺組織再生が必要と考えられている。本研究を通して持続的成長可能な唾液腺オルガノイドが作出できると創薬などの強力なツールとなり得る。