研究課題/領域番号 |
20K23085
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鎮守 晃 九州大学, 大学病院, 医員 (00876542)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | IRAK4 / OPN |
研究実績の概要 |
本研究ではIgG4-RD の線維化に関与する自然免疫担当細胞を活性化させる分子を同定・解析することにより、その発症や病態進展のメカニズム の解明し、最終的には新規標的分子治療の確立を目指す。現段階では IgG4-RD患者の組織からのIRAK4+CD163+細胞の抽出と機能解析を行っている。セルソーティングにより、IRAK4+CD163+細胞の抽出は行うことができており、細胞培養までの手技は確立することができた。また、機能解析のために培養上清のサイトカインアッセイおよびシングルセル解析を行っており、IgG4-RDの線維化に関与する分子を模索中であるが、とくにIRAK4やOPNと強く関連のある分子の上昇はあまり認めなかった。先行研究ではIgG4-RD患者由来のPBMCからCD163+M2Mφ細胞を分離培養し、培養上清を用いたサイトカインアッセイを行っている。血液から抽出した細胞ではとくに線維化に強く関連する分子を認めたが、組織から抽出した細胞では、細胞数が少なく、また組織数も少ないため、より多くの検体での解析がまだ困難となっている。また、ヒトTLR7トランスジェニックマウスを用いた解析では、ヒトTLR7トランスジェ ニックマウスの組織を用いて蛍光多重染色を行い、TissueFAX○Rにより定量的解析を行っており、特に線維化とIRAK4とに正の相関を示すことがわかったが、in vitroでの解析が不十分であり、in vivoの詳細な解析までは至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
IgG4関連疾患患者の組織からの細胞抽出を行なっているが、抽出した細胞数が少なく、シングルセル解析にて有用な結果が得られていない。
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今後の研究の推進方策 |
まずはIgG4関連疾患患者の組織からの細胞抽出に関して検体数を増やすとともに、より多くの細胞抽出(セルソーティング)を行うとともに、IgG4やOPN関連分子のバリデーションを行なっていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度のシングルセル解析および組織からのセルソーティングに用いるため、
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